年賀状を送る人の割合は、ここ数年で大きく減少しています。日本郵便の発表によると、2023年用の年賀はがきの当初発行枚数は16億4000万枚で、2004年用以降で最も少ない数字となりました。この傾向は、デジタル化の進展やコミュニケーション手段の多様化によるものと考えられます。
男女別の年賀状送付割合を見ると、興味深い傾向が浮かび上がります。ニッセイ基礎研究所の調査によると、2020年と2021年の調査では、女性の方が男性よりも年賀状を送る割合が高い傾向が見られました。この背景には、女性の方が人間関係の維持に対して積極的である可能性が考えられます。
若者の年賀状離れが進んでいると言われていますが、実際のデータはどうなっているでしょうか。ペンテルが実施した調査によると、20代の73.5%が「コロナ禍以降、年賀状を書くことに対して積極的な気持ちになっている」と回答しています。これは他の年代と比較しても高い数字です。
若者の間で年賀状が見直されている理由として、以下のようなものが挙げられます:
年賀状を送る割合には、地域によっても違いが見られます。ニッセイ基礎研究所の調査によると、中部地方や近畿地方在住者の間で年賀状を送る割合が高い傾向が確認されています。一方で、2021年と2022年の調査では、九州・沖縄地域の人の間で年賀状を送る割合が小さい傾向が見られました。
地域による差異の要因として考えられるのは:
年賀状の送付割合の減少には、デジタル化の影響が大きいと考えられます。LINEが実施した調査によると、Z世代(15〜24歳)の83.0%が新年の挨拶にLINEを使用する予定だと回答しています。一方で、同世代の29.7%が紙の年賀状を送る予定だと答えています。
デジタル化が年賀状文化に与える影響:
しかし、デジタル化が進む一方で、紙の年賀状ならではの価値も再評価されつつあります。手書きの温かみや、物理的に残るものとしての記念性が見直されている傾向も見られます。
年賀状の送付割合に関する詳細なデータは、以下のリンクで確認できます:
ニッセイ基礎研究所:男女、年齢層、地域別、年賀状を出した人の割合 (2020~2022)
年賀状文化の変遷と若者の意識については、こちらの動画が参考になります:
年賀状文化の今:若者の意識調査
以上のデータから、年賀状を送る割合は全体的に減少傾向にあるものの、年代や性別、地域によって異なる傾向が見られることがわかります。特に若者の間では、デジタル時代だからこそ年賀状の価値を再評価する動きも出てきています。
今後の年賀状文化がどのように変化していくのか、注目が集まります。デジタルとアナログのバランスを取りながら、人々のコミュニケーションニーズに合わせて進化していく可能性があります。年賀状は単なる習慣ではなく、人と人とのつながりを大切にする日本文化の象徴として、新たな形で継承されていくかもしれません。
年賀状を送る際には、相手の年代や好みに合わせて、紙の年賀状とデジタルの挨拶を使い分けるなど、柔軟な対応が求められる時代になってきたと言えるでしょう。
年賀状は宛名書きとか印刷が大変…
年賀状作りで大変なのが、宛名書き。
今はパソコンを使えば、完全手書きよりは楽ですが、自宅で印刷って、けっこうたいへんなんですよね…。
そういうの大変すぎて、年末が近づくとイヤになる…という人は、以下のような方法もあります。
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