年賀状の発行枚数推移を見ると、日本の郵便文化の変遷が如実に表れています。戦後の1949年に約1.8億枚で始まった年賀葉書の発行は、日本の経済成長とともに増加の一途をたどりました。
1964年には10億枚を突破し、1973年には20億枚を超えるなど、年賀状は日本人の年末年始の風物詩として定着していきました。しかし、2003年の約44.6億枚をピークに、その後は減少傾向に転じています。
特に2008年以降は連続で前年比マイナスを記録しており、2024年用の発行枚数は14.4億枚にまで減少しています。これは、ピーク時の約3分の1にまで落ち込んだことを意味します。
年賀葉書の発行枚数推移をグラフで表すと、その変化がより鮮明になります。1950年代から2000年代初頭までの右肩上がりの曲線、そして2003年をピークとした後の下降曲線が特徴的です。
このグラフを見ると、日本の経済成長期における年賀状文化の隆盛と、デジタル化時代における衰退の様子が一目瞭然です。特に2000年代以降のグラフは、スマートフォンの普及やSNSの台頭と時期を同じくして急激な下降を示しています。
年度別の発行枚数を詳しく見ていくと、以下のような推移が分かります:
この数字からも、ここ数年で年間約2億枚ペースで減少していることが分かります。特に2020年以降は、新型コロナウイルスの影響もあり、減少ペースが加速している可能性があります。
年賀状の発行枚数減少の要因として、人口減少も考えられます。しかし、人口あたりの年賀葉書発行枚数を計算すると、人口減少以上のペースで年賀状離れが進んでいることが分かります。
2003年のピーク時には1人あたり34.9枚だった年賀葉書が、2024年用では11.6枚にまで減少しています。これは、単なる人口減少では説明できない、生活様式や通信手段の変化を示唆しています。
日本郵便は、年賀状の減少傾向に対してさまざまな対策を講じています。例えば、デザイン性の高い年賀葉書の発行や、スマートフォンアプリを使った年賀状作成サービスの提供などが挙げられます。
また、年賀状以外の季節のグリーティングカードの普及にも力を入れており、年間を通じた葉書文化の維持を図っています。しかし、デジタル化の波に完全に対抗することは難しく、年賀状文化の変容は避けられない状況です。
年賀状の推移は、単なる郵便サービスの利用状況だけでなく、日本社会の文化的変容を反映しています。かつては年末の風物詩だった「年賀状書き」が、若い世代を中心に減少しているのは、コミュニケーション手段の多様化が大きな要因です。
SNSやメッセージアプリの普及により、リアルタイムで気軽に挨拶や近況報告ができるようになった現代では、年に一度の形式的な挨拶としての年賀状の意義が薄れつつあります。
一方で、高齢者を中心に「年賀状じまい」を行う人も増加しており、ライフステージの変化に伴う年賀状文化の変容も見られます。
年賀状の推移は、日本の伝統文化とデジタル時代の融合の難しさを示す一例とも言えるでしょう。今後、年賀状文化がどのように変化し、あるいは新たな形で継承されていくのか、注目される所です。
以下のリンクでは、年賀状文化の変遷と今後の展望について詳しく解説されています。
年賀状文化の変遷と今後の展望 - nippon.com
年賀状の推移を見ることで、私たちは日本社会の変化を垣間見ることができます。デジタル化が進む中で、伝統的なコミュニケーション手段がどのように変容していくのか、そしてそれが私たちの人間関係にどのような影響を与えるのか、考えさせられる題材と言えるでしょう。
年賀状は宛名書きとか印刷が大変…
年賀状作りで大変なのが、宛名書き。
今はパソコンを使えば、完全手書きよりは楽ですが、自宅で印刷って、けっこうたいへんなんですよね…。
そういうの大変すぎて、年末が近づくとイヤになる…という人は、以下のような方法もあります。
↓